「うちの子、寝る時間が短いけど大丈夫?」
「寝すぎている気がするけど起こしたほうがいい?」
赤ちゃんの睡眠について、不安を感じたことがある保護者の方は多いのではないでしょうか。
SNSやインターネットでは「○時間寝るのが理想」といった情報を見かけますが、赤ちゃんの睡眠には大きな個人差があります。
大切なのは、睡眠時間の数字だけではなく、お子さんが元気に過ごし、順調に成長・発達しているかを見ることです。
この記事では、行政保健師として多くの親子を支援してきた経験をもとに、
- 月齢別の睡眠時間の目安
- 昼寝の回数
- 「寝ない」「寝すぎる」と感じたときの考え方
について、わかりやすく解説します。
赤ちゃんの睡眠時間は「目安」です
まず知っていただきたいのは、睡眠時間には個人差があるということです。
同じ月齢でも、よく眠る子もいれば、短い睡眠で元気に過ごす子もいます。
睡眠時間だけで「正常」「異常」と判断することはできません。
次のような様子がみられる場合は、多くの場合、過度に心配する必要はありません。
- 機嫌よく過ごしている
- 母乳やミルク、食事がとれている
- 体重や身長が順調に増えている
- 発達が順調に進んでいる
睡眠時間はあくまでも目安として考えましょう。
月齢別の睡眠時間の目安
| 月齢 | 1日の睡眠時間 | 昼寝の目安 |
|---|---|---|
| 0〜1か月 | 14〜17時間 | ほぼ終日 |
| 1〜3か月 | 14〜17時間 | 3〜5回 |
| 4〜6か月 | 12〜16時間 | 3回程度 |
| 7〜9か月 | 12〜16時間 | 2〜3回 |
| 10〜12か月 | 12〜16時間 | 2回 |
| 1〜2歳 | 11〜14時間 | 1回 |
※睡眠時間には昼寝も含まれます。
新生児(0〜1か月)
新生児は昼夜の区別がまだありません。
授乳やおむつ交換を繰り返しながら、2〜3時間ごとに眠ったり起きたりします。
「夜になると全然寝てくれない」と感じることもありますが、この時期としては自然な姿です。
赤ちゃんは約40〜60分ごとに浅い眠りになるため、少しの刺激でも目を覚ましやすくなっています。
1〜3か月
少しずつ昼夜の区別がつき始める時期です。
朝はカーテンを開けて日光を浴び、日中は明るい環境で過ごすことで生活リズムが整いやすくなります。
まだ夜間授乳が必要な赤ちゃんも多く、夜中に起きることは珍しくありません。
4〜6か月
昼寝は3回程度になり、生活リズムが少しずつ整ってきます。
夜にまとまって眠る赤ちゃんも増えてきますが、一方で睡眠退行と呼ばれる時期でもあり、一時的に夜泣きや夜間覚醒が増えることがあります。
「せっかく寝るようになったのに、また起きるようになった」と心配になることもありますが、成長の過程としてみられることがあります。
7〜9か月
昼寝は2〜3回になります。
寝返りやおすわり、はいはいなど活動量が増えるため、夜中に目を覚ますこともあります。
また、人見知りや後追いが始まり、保護者の姿が見えないことへの不安から起きることもあります。
10〜12か月
昼寝は2回が目安になります。
午前寝が短くなったり、夕方眠そうにする日もありますが、無理に寝かせるよりも夜の睡眠に影響しないよう生活リズム全体を整えることが大切です。
1〜2歳
昼寝は1回になることが多くなります。
夜は11〜12時間程度眠る子が増えます。
昼寝が夕方まで長く続くと、夜の寝つきが悪くなることもあるため、昼寝の時間帯にも気を配るとよいでしょう。
睡眠時間が短いときは?
睡眠時間が平均より短くても、
- 機嫌がよい
- 食欲がある
- 成長・発達が順調
であれば、大きな心配はいらないことがほとんどです。
「〇時間しか寝ていない」という数字だけで判断する必要はありません。
寝すぎるときは?
よく眠る赤ちゃんもいます。
授乳の時間に起きて飲めており、普段どおり元気に過ごしているのであれば、心配ないことが多いでしょう。
ただし、
- 起こしてもなかなか起きない
- 母乳やミルクを飲めない
- ぐったりしている
- 顔色が悪い
といった様子がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
まとめ
赤ちゃんの睡眠時間には大きな個人差があります。
平均時間だけにとらわれるのではなく、
- 元気に過ごしているか
- 食事や授乳ができているか
- 成長・発達が順調か
という全体の様子を見ることが大切です。
「うちの子だけ寝ないのかな」と不安になることもあると思いますが、多くの場合、それぞれの赤ちゃんのペースがあります。
気になることや心配なことがあるときは、一人で抱え込まず、地域の保健師や小児科に相談してくださいね。

